2019/8/2

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【チャイコフスキー・フェスティヴァル2019 マリインスキー・オペラ】出演者が語る<スペードの女王>の魅力〜ロマン・ブルデンコ(1)

<スペードの女王>の日本公演ではゲルマンの友人、エレツキー公爵役で出演予定のロマン・ブルデンコ。白夜祭ではトムスキー伯爵役を熱演しました。ベルカント物からヴェルディ、ワーグナー、ロシア・オペラまで幅広いレパートリーを誇る正統派です。[past_image 1]日本公演ではオペラ『スペードの女王』のエレツキー公爵を歌われます。白夜祭ではトムスキー伯爵役を演唱されました。 ええ、私は長年エレツキーを歌ってきました。その後トムスキーを演じるようになりました。今私にとって、トムスキーという役はとても興味深いです。ミステリアスな部分や、陽気で血気盛んな性格など、様々な特徴があるからです。でも時にエレツキー役に戻ることも非常におもしろいです。エレツキーという役は、本物のエメラルドのようで、とりわけ歌唱上では非常に難解なアリアがあり、声楽技術を要求される役です。もう一つ、日本公演でエレツキーを演じるにあたり、私にとって嬉しいことがあります。日本を含むアジアの国々では、善良で清らかな登場人物へのとても好意的な反響があるそうですね。もちろん、悪役が好評を博す場合もあるでしょうけど。ロシアでは、悪役の方がより大きな関心をもって受け入れられることがあります。アジアでの善良な役柄を評価する態度は、個々の人間の捉え方や評価の仕方、文化上での良い人物像の重要さを物語るものでしょう。[past_image 2]ブルデンコさんは、マリインスキー劇場のほかバイエルン国立歌劇場やチューリッヒなどの歌劇場でも活躍されています。ベルカント・オペを多く歌われていますが、やはりロシア人としてロシアの作品を歌うのは心地よいものですか? もちろん、私にとってロシアの作品を歌うことは非常に重要ですが、ヨーロッパでキャリアを始めるにあたって、自分がロシアの歌手だと思われないように気を付けていました。なぜなら、イタリアのベルカント唱法やロシア語以外の言語で歌うことは、特に現代において非常に重要ですし、ロシア人の名前やモーツァルト的ではない大きな声量は、特定のレパートリーの歌い手として認識されてしまうからです。私は、イタリア・オペラ、ベルカント唱法から始めることに重きを置き、私の名が知られるようになってから、ロシア音楽を歌おうと決めていました。音楽家として有名になり、好意的に受け入れられるようになったら、例えばロシアの作品のように知名度の高くないオペラであっても観客は心を開いて耳を傾けてくれるからです。 私はイタリア・オペラから始め、声楽技術を身に着けてから、ワーグナーのようなドイツの作品を歌いました。ワーグナー作品は若手にとって喉を傷める危険もあるので、オーバーワークのないように気を付けました。現在35歳ですが、多くの歌手はもっと後にワーグナー作品を歌い始めます。練習を始めて、ワーグナーが歌えるとわかり、とても嬉しく思います。様々な音楽や国、作曲家には、たくさんの発見があります。特に、ロシアの作品を歌いながら、より早い時期のヨーロッパの作曲家の作品との共通点を見つけることはとても面白いです。共通点だけでなく、それぞれの特徴がわかることもあります。ロシアの作曲家がどのような表現をするのかもおもしろいですね。 次回に続く ⇒ 後半はこちらから
【チャイコフスキー・フェスティヴァル2019 マリインスキー・オペラ】 ■《スペードの女王》あらすじゲルギエフとマリインスキー劇場、活気に満ちた白夜祭 ■出演者が語る<スペードの女王>の魅力 ミハイル・ヴェクア(1) / ミハイル・ヴェクア(2) / エカテリーナ・セルゲーエワ / ロマン・ブルデンコ(1) / ロマン・ブルデンコ(2)
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 巨匠ゲルギエフ&ロシア芸術の殿堂 マリインスキー歌劇場が総力を結集して贈る マリインスキー歌劇場 チャイコフスキー・フェスティヴァル2019 ▼画像をクリックするとPDFで詳細をご覧頂けます▼[past_image 3] 歌劇「スペードの女王」 2019年11月30日(土) 15:00 東京文化会館 2019年12月1日(日) 15:00 東京文化会館 歌劇「マゼッパ」(コンサート形式) 2019年12月2日(月) 18:00 サントリーホール マリインスキー 歌劇場管弦楽団 演奏会 2019年12月5日(木) 19:00 サントリーホール(チェロ:アレクサンドル・ブズロフ) 2019年12月6日(金) 19:00 東京文化会館(ヴァイオリン:五嶋龍) 2019年12月7日(土) 13:00 東京文化会館(ピアノ:セルゲイ・ババヤン、辻井伸行) 2019年12月7日(土) 18:00 東京文化会館(ピアノ:セルゲイ・ババヤン) ⇒ 特設サイトはこちらから マリインスキー 歌劇場管弦楽団 日本公演 <東京以外の公演> 2019年11月28日(木) 19:00 福岡シンフォニーホール(ヴァイオリン:五嶋龍) (問)アクロス福岡チケットセンター 092-725-9112 2019年11月29日(金) 19:00 レクザムホール(香川県県民ホール)大ホール(ピアノ:松田華音) (問)県民ホールサービスセンター 087-823-5023 2019年12月3日(火) 19:00 アクトシティ浜松 大ホール(ヴァイオリン:五嶋龍) (問)公益財団法人浜松市文化振興財団 053-451-1114 2019年12月8日(日) 14:00 フェニーチェ堺 大ホール(堺市民芸術文化ホール)(ヴァイオリン:五嶋龍) (問)フェニーチェ堺 072-228-0440
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