2019/4/23

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「500年の時を継ぐハーモニー」〜ウィーン少年合唱団来日直前エッセイ(全6回) Vol.5

来日直前!公演初日まであと5日! ウィーン少年合唱団の来日まで全6回にわたって連載をお送りいたします 第5回は、伝統ある王宮礼拝堂に響く少年たちの歌声について。ぜひご覧ください。[past_image 1]ウィーン旧市街、広大な王宮の一角にある礼拝堂で日曜日に執り行われるミサは、500年以上続く伝統です。清らかな少年の声でミサ曲が歌われるのも、変わらぬ伝統。モーツァルトやハイドン、シューベルトなど偉大な作曲家たちが、少年合唱のための曲をたくさん書いています。ハイドン兄弟やシューベルトは、少年時代に自身も合唱隊員としてこの王宮礼拝堂で歌い、ブルックナーは王宮礼拝堂の専属オルガニストでした。 現在、ウィーン少年合唱団は教会付属ではなく、団員の宗教も問いませんが、毎週日曜日に王宮礼拝堂のミサで歌うことは活動の大きな柱であり、彼らの使命でもあります。  ミサには、ウィーン市民はもちろん、世界各国からやって来る観光客も集います。ウィーン少年合唱団が、ウィーン国立歌劇場管弦楽団メンバーの奏でる弦楽とともに歌うのは、礼拝堂後方の4階部分にあたる高い場所。参列者には彼らの姿は見えず、だからこそ、まるで天から歌声が降ってくるかのように感じます。司祭の厳かで高らかな祈りの声、祭壇脇に並ぶ王宮礼拝堂付属聖歌隊(少年合唱団のOBも多いと聞きました)の力強い男声合唱、頭上からパイプオルガンの響き、弦楽の重奏、そして、少年たちの透き通った歌声……美しい音々に包みこまれ、誰もが浄められ癒される空間。500年分の過去と今、未来へと続く場所です。 文:内海陽子(ライター)
ウィーン少年合唱団来日直前エッセイ(全6回) 「アウガルテンの青い空」Vol.1 「歌うことは幸せ」 Vol.2 「充実の時間」Vol.3 「学校での1日」 Vol.4 「500年の時を継ぐハーモニー」Vol.5 「ブルックナー組、日本へ!」Vol.6
キヤノンマーケティングジャパングループ Presents ウィーン少年合唱団 5月3日(金・祝)14:00 サントリーホール 5月4日(土・祝)14:00 サントリーホール 5月29日(水)14:00 東京芸術劇場コンサートホール 6月14日(金)13:30 東京オペラシティ コンサートホール(アフタヌーン・コンサート・シリーズ2019-2020 前期 Vol.2) 6月15日(土)14:00 東京オペラシティ コンサートホール 6月16日(日)14:00 東京オペラシティ コンサートホール ⇒ 公演詳細はこちらから
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