2017/5/10

  • Facebookでシェア
  • Twitterでツイート
  • noteで書く

東京公演2日目公演レポート(Bプログラム)ウィーン少年合唱団  

5月4日(木・祝)14:00開演 東京オペラシティ コンサートホール [past_image 1] ウィーン少年合唱団のモーツァルト組による日本ツアーがスタート。東京公演の2日目となる5月4日(木・祝)東京オペラシティ コンサートホールの模様をレポートします。  「ウィーン少年合唱団とつなぐ“世界の旅”」と題された「Bプログラム」は、世界各地をツアーし、訪れた国々の歌を、その土地の言葉で歌いながらレパートリーを増やしてきた彼らならではのラインナップ。少年たちの歌声が、私たちを世界旅行へと誘ってくれます。  前半はヴィヴァルディ、バッハ、フォーレ、モーツァルト、シューベルトなど歴代の名作曲家による宗教音楽の数々が並び、王宮礼拝堂の聖歌隊として創設されたウィーン少年合唱団の500年にわたる歴史を辿る旅ともいえる内容。アカペラで歌われたガルスの《堅めたまえ、神よ》はハーモニーの美しさが際立ち、続くバッハの《マニフィカト》より〈しもべ、イスラエルを〉では神聖な空気に包まれました。モーツァルト組はソプラノだけでなく、中低域を支えるアルトの少年たちの音楽性が素晴らしく、お互いの声を聴きながらピタっと合わせる集中力はピカイチ。ときにハッとするような響きで聴き手の心に迫ります。 [past_image 2] 団員の日本語によるMCの後は、ユーモラスなカノンが印象的なアーンの《内輪もめ》。続いてビゼーの《カルメン》、ヘンデルの《エジプトのジュリアス・シーザー》という異国情緒ただようオペラからの楽曲。そして前半最後はブラジルの《クラホ族の3つの歌》で締めくくられました。手の平をこすり合わせる音から始まり、口を鳴らす音、指を鳴らす音、ひざを叩く音、足踏みする音……と身体を使って不思議な音響を生み出し、新境地を見せてくれました。 [past_image 5] 後半も、世界各地の民謡などを歌いながら旅は続きます。ケルンテン地方の民謡とシュタイアーマルクの牛追い歌では、半ズボンに帽子という牧童の衣装を着た少年たちが振り付きで歌う姿が愛らしく、菅野よう子の《花は咲く》とタケカワユキヒデの《ビューティフル・ネーム》では見事な日本語の歌唱を披露。彼らは歌詞の発音をマスターするだけでなく、意味をきちんと理解して歌っていることがよく伝わってきます。 [past_image 4][past_image 3] 《アメイジング・グレイス》はジャジィにアレンジされたピアノが素敵で、優れたピアニストでもあるカペルマイスター、ルイス・ディ・ゴドイ氏の腕前はさすが! そしてフィナーレはおなじみのJ.シュトラウス?世による《美しく青きドナウ》。アンコールは岡野貞一の《ふるさと》でした。 文:原 典子(音楽ライター/編集者) 今後のスケジュールは日本ツアー公式ホームページよりご確認ください。 ------------------------------------------------------ ウィーン少年合唱団 6月 7日(水)19:00 文京シビックホール 大ホール 6月16日(金)13:30 東京オペラシティ コンサートホール 6月17日(土)14:00 東京オペラシティ コンサートホール 6月18日(日)14:00 東京オペラシティ コンサートホール ⇒ 公演詳細はこちらから [past_image 6]
ページ上部へ