2015/5/7
ウィーン少年合唱団:サントリーホール公演レポート(Bプログラム)
ゴールデンウィーク最終日の5月6日、ウィーン少年合唱団のサントリーホールでの公演に行ってきました。この日はじめて披露されたBプログラムは「未来へ〜日本への祈り〜」と題され、第1部は祈りの音楽、第2部は世界各国の音楽で構成されています。
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今年来日したブルックナー組を率いるカペルマイスター、マノロ・カニン氏は情熱的な指揮姿とエンタテイナーぶりが印象的なイタリア人。レッスンが厳しいことでも有名だそうですが、彼と少年たちとが強い絆で結ばれていることは、コンサートの冒頭、カニン氏に率いられて少年たちが「喜びたまえ」を歌いながら登場した瞬間から感じることができました。
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2曲目の「サバの人々は来たる」(アイブラー)では、Aプログラムでも大活躍のフィリップ君による、抜けるように透明な高音のソロにまたまた驚愕。神秘的な美しさをたたえた「アヴェ・ヴェルム・コルプス」(プーランク)を挟んで、「ピエ・イエズ」(ロイド・ウェッバー)ではフィリップ君とフランチェスコ君のデュエットに、天国にいるような気分になりました。
そして今回が世界初演となる「マイ・ソング」は、芸術監督のゲラルト・ヴィルト氏の作曲によるもの。ヴァイオリンと声がオリエンタルな響きを醸し出す中、インドの詩人タゴールの詩が日本語で朗読されました。続く2曲も現代の作曲家によるもので、難易度の高い作品を見事に歌いこなす少年たちの実力と、新たな分野へのチャレンジ精神に深く感銘を受けたのでした。
第2部はカニン氏に敬意を表してイタリアの音楽でスタート。「ピンク・パンサー」(マンシーニ)や「ボラーレ」(モドゥーニョ)では少年たちのリズム感が冴えわたり、彼らが日ごろロックやポップスを聴く“今どき”の子であることを実感。「猫の二重唱」(ロッシーニ)では、2人ずつに分かれた少年4人が「ミーーニャン!」と猫語で掛け合いをする姿に、会場からはたまらず「かわいい〜」というため息と笑いが漏れていました。
アメリカの歌のコーナーでは、「ヒール・ザ・ワールド」(マイケル・ジャクソン)と「ハッピー」(ファレル・ウィリアムス)を振り付きで熱演。“歌って踊れるウィーン少年合唱団”をアピールしました。さらに「ハッピー」やアンコールの「ウィ・アー・ザ・ワールド」(マイケル・ジャクソン&ライオネル・リッチー)でのソウルフルなソロもすごい! ブルックナー組の芸達者ぶりと、音楽性の高さに驚きっぱなしの2時間でした。
文:原 典子(ライター)
▼動画のメッセージが届きました!▼
(リュウセイ君、カニン先生、ミヒャエル君、フランチェスコ君、ヴァレンティン君、マグヌス君)
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元気に全国ツアー中!!
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